石橋貴明のインタビュー記事を読んだ。要は近々オンエアされる期首特番が「面白いはずだから見てくれ」ということなんだろうけど、「最近のテレビ」について、一家言あるようだ。
彼によると『「こうやったらまずいな」って考えちゃうような、閉塞(へいそく)感が全てにおいてテレビをつまんなくしちゃっている気がします。』ということだ。そしてこう続ける。
『僕らの子ども時代は、例えばドリフターズさんがいて、食べ物を粗末にしてるんだけど、それで「子供に見せたくない番組ワーストワン」とかになるんだけど、そんなことはみんながちゃんと(いけないことだって)分かっていてやっていたし。でも、今は、その前の時点でロックかけられちゃう、みたいなね。』
そうか、芸人のアイデアが悪いのではなく、時代の空気が問題なのか。でも、本当にそうなんだろうか。
最近のテレビのつまらなさを語る人は、よく往年のドリフを引き合いに出す。しかし、芸人は客商売で、時代に合わせて客のニーズは変わる。そして、そういうことを一番わかっていたのは、ドリフターズのメンバーだったのではないだろうか。
志村けんの動物番組は、むしろ「子供と見たい番組」の上位だろう。いかりや長介は「踊る大捜査線」で若い人の気持ちをつかんだ。
他のメンバーも「かつてのドリフ」ではやっていけないことを一番知っていると思う。だから他者がそれをを「黄金時代」と評するのはいいけど、「あの頃のドリフはすごかったのに」と同業者が言うのはどこか失礼な気もする。
ドリフターズはずっと時代と人を見ていた。それを見ていなかったのは石橋貴明なんだろうなあ。そういうことがよくわかってしまう。
石橋のインタビューではさらに気になることもあった。 >> 「人のせいにしてはいけない」と石橋貴明は教えてくれる。の続きを読む