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電通が思い切ったことをやった。4000億を投じてのM&Aの目的などについては、いろいろと書かれている通りだろうし、あえては書かないし、将来について言えば全く分からない。ただし、この買収のカギを握るのは人材マネジメントに尽きるのだろうと思っている。
その一方で、ふと思ったのは「電博」という言葉は本当に無意味になるのだろうな、ということだった。
電通は単体で博報堂の2倍以上の売上げがあるが、博報堂はNo2だから得をしてきた面がある。代表的な代理店は「電博」というわけで、ドラマに出てくると「電王堂」とかになるのだ。
何となく「電通や博報堂」みたいなセットになっているので、それなりに競っているように見える。ただ、トラック競技で言うと最後の直線でそれなりの戦いになっているけれど、片方の選手は実は2倍の距離を走っているようなものなのだ。その上で、個々のプランニングの品質では競り合う局面もそれなりにあって、就職希望の学生などは時折錯覚を起こしたりするようだけど。
しかし、今回のM&Aで電通は競技場の外へ走り出してしまった。企業体としては、過去とはまったく異なる競争の世界へ突入したと思っている。