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(2016年5月10日)

カテゴリ:メディアとか
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熊本地震以降、しばらくの間facebookを見る機会が相当減った。

地震とそれを巡る様々な情報や意見が飛び交い、そのソースの真偽が怪しかったり、主張される話が非論理的だったりすることも多くて疲れたのが理由だった。

いまに始まった話ではないけれど、facebookは若年層ユーザーが少ないと言われている。最近の記事でも、年代別ユーザーの数が明記されていないためにそんな憶測を生んだ。僕の周りでは、学生からリタイアした層まで多くの方が「ともだち」になっているけれど、若年層の投稿はそもそも少ない。大学で毎年行っているアンケートでも同様で、ほとんどの人がIDを持っているものの、週に一度覗いてみる程度という層が圧倒的に多い。

仲間内でLINE、有名人をフォローするのはtwitter、写真を撮ったらinstgramというのがフツーの流れだと思う。

今回の地震など、社会的に大きな事件が起きるたびに感じるのは、facebookが「政治化しているな」ということだ。

ここでいう「政治」とは、2つの意味がある。 >> 「政治化」するfacebookと若者。の続きを読む



夏が来た。

これからあちこちで賑わいの季節を迎えるけど、行楽地の駐車場でシルバーのフィットや、グレーのヴィッツを見ることが多い。よく見ると、東京ナンバーのレンタカーだ。都心部若年層はクルマを持たなくなっているんだな、と実感する。

「クルマ離れ」というが、今世紀に入ってからも乗用車の保有台数は微増を続けていて日本全体はクルマ社会化が相当進行した。ただ若者文化の主役でないことは確かだと思う。

一方で、僕が大学生だった80年代はクルマ全盛だった。まあ、いろんな理屈は考えられるんだけど、最近ふと思ったのは「国鉄」の存在だ。

1987年に民営化されて今のJRになった日本国有鉄道は、さまざまな問題を抱えていた。新幹線こそ世界最高水準だったが、乗客は減少傾向。赤字路線も多く、なによりサービスがいいという印象がない。駅の施設も古く、ストライキも多くてイメージも相当悪かった。

つまり、当時の若い人にとって「鉄道で移動する」というのは、あまり積極的にしたいものではなかったと思う。特に男女で遊びに行くときは、クルマを選択しようとしてた。

僕は子どもの頃から鉄道好きだったのだが、大学に入るとやたらに周囲の先輩がクルマに詳しく、何となく「そんなものかな~」と思っていた。

大学4年の頃に新幹線に100系車両が投入されたので、1人で京都まで旅をしたら友人に相当珍しがられた記憶がある。 >> 80年代のクルマ文化は「国鉄」が支えてたのかも。の続きを読む



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選挙が近くなったので、一つ書いておこうと思っていることがある。
それは、若い世代は選挙に行っても意味がないのか?という話だ。今年大学の講義でも「投票率の向上」をテーマにしてみたりしたのだが、年代別投票率の件はたしかに気になる。
昔から若い方が投票率は低いのだけれど、最近になって聞く議論は「高齢者が多いから若年層は選挙に行ってもムダ」というような話だ。
一方で、都市部の票が軽いことも考え合わせると、それはそうかもな、という気になってくる。 “若年層が選挙に行かない理由”をネットで調べてみると、「いまの選挙は高齢者有利だから棄権」という声も目立つ。
ただし、本当に「行ってもムダ」かというとそれは違うのではないだろうか。
昨年12月の総選挙データを元に、年代別の有権者の中で「投票」「棄権」をグラフ化してみた。たしかに、この投票結果であれば仮に完全な比例代表制をとっても、高齢者のパワーが強いように思える。
ただし、これは結果だ。「どう動かすか」という視点でみれば、注目するのはブルーの「棄権者」だと思う。この層が動けば、かなり流れは変わるのではないだろうか。

>> 若い層は選挙に行ってもムダなのか?の続きを読む



石原慎太郎が、先の記者会見で自らの歳にからめて「若い人、しっかりしろよ」と発言した。まあ言いそうなことなので別段驚かないんだけれど、読売オンラインの記事がおもしろかった。「若い人」(と言っても学生から50歳前後まで含んでいるが)の反応が「共感と反発」に分化しているという。(日経にも同様の切り口の記事があった)
まあ取材した範囲だから、どっちが多数派か?とかはわからんのだが、なるほどなと思った。
ただ、この手の発言は彼だけじゃなくて、企業経営者や幹部がよく言ってることでもある。そして、そこには共通した現象と心理が垣間見えるから面白い。別に80歳じゃなくても、こういう発言する人には似たところがある、ということだ。
まず、「若い人が出てこない」という人は、そもそも自分がどいてない。長いことレギュラーに居座っている芸能人も似た様なことを言う。「俺のポジション取りに来い」とか言っているけど、そもそも自分が今のポジションに執着している人が、他人事のようにのたまう。
これは企業でも、そう。
次に、育成策を実行していない。「育てられた」という感謝を持っている人は、育成に注力するが、自分でよじ登ってきた人は、他人もそうするだろうと思っている。まあ慎太郎もそうだろう、実力でのした人だからだ。企業でも、自ら這い上がった幹部は、過剰な現場重視をするし、育成を軽視する。同じような時代ならどうにかなるが、環境変化には脆い。
そして、決定的な特徴は過剰な自己愛だ。結局、「若い人がしっかりしてない」というのも、「だから俺がやる」ということの”枕詞”である。結局は自分が愛しく、大切ということだ。経営者にもいるでしょ、「再登板」みたいなパターン。
しかし、政治家であれば若い人も選挙を通じてNOと言うこともできる。もちろんYESでもいいけど。しかし、企業ではそうもいかない。
「若いのがしっかりしてない」という企業幹部の発言は、組織が傾くアラームとして聞くしかないのだろう。
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