家族の知り合いが「突発性難聴」になったと聞いた。50代の女性で、ストレスが原因ではないかという。既に子供が独立して、ご主人は退職しているらしい。それを聞いて思わず
「そりゃ、原因はご主人だろう」と言ってしまった。
これには、理由がある。過去の経験からして「首からの上の不調」というのは、「同じ空間にいる人から受けるストレス」が原因になっていることが多いからだ。ちなみに、その方のご主人がそもそも体調を崩されたことが原因のようだとあとで聞いた。
会社にいて新人研修を担当してた頃、配属された新人がコンディションの不調を訴えてきたことはよくあった。
中に頭痛が治らず、夜中にも激しい痛みを訴えて大学病院に運ばれて、CTスキャンまでとったけれど「異常なし」という新人がいた。
僕は、直感的にストレスだろうと思い、周囲にヒヤリングして出した「治癒法」は席替えだった。これで、どうにかなった。
特に医学的な根拠はなく、まったくの経験則なんだけど「耳鳴り」「頭痛」さらには「眼のチカチカ」あるいは「首が回らない」ような症状は、「同じ職場にいる人によるストレス」をまず疑ってみた。
当人が症状を訴えたら、医学的診断も必要だけれど「もう1つの仮説」として準備しておくのである。最近は、カウンセラーなどの産業医に相談しやすい環境も整ってきたが、やはり人事でなくてはできない「治癒方法」があると思うのだ。
昨日、花見した人いますか?あ、何人かいますね。前から計画していた人は?いないか。どうして?そうだね、この土日まで持つと思わなかったんでしょうね。
そりゃそうだよな。たまたま気温が低くて散らなかったようなものだから。僕も見に行ったけど、もう露店が出ていないんだよね。
これって、ビジネスチャンスを逸しているよね。桜が二週にわたって持つという「変化」に対応できない。環境変化に対応した人や店は、きっちり利益上げているわけ。
今日はマーケティングの講義なんだけど、まず大切なのはこの「環境変化」をどれだけ先取りできるか、ということ。そして、今年の桜のようにその状況は常に変化する。そういう情報に敏感にならないといけない。
で、それ以前に考えなきゃいけないことがある。桜が咲くと、何が売れる?そうだね。酒が売れるよね。みんな花見で酒を飲むから。
でも、普通木の下で昼から酒飲まないよな。桜が咲いているから、昼から飲む。別におかしくない。
でも桜が散ったら違うでしょ。単に「昼から公園の木の下で酒を飲むダメな人たち」でしかない。つまり日本人にとって桜の花というのは「この下で昼から飲んでもいいよ」という記号なんだよ。こんな花ほかにないでしょ。ヒマワリの下で酒盛りしてたら、やっぱ変な人だし。
マーケティングっていうのは、この「桜の花」にあたるものを創造することなんだ。つまり、「そのものを買う理由(動機)」を提供してあげるということ。
「お酒を買ってください」と連呼して安くするのは「セールス」。マーケティングは、この「桜の花」にあたるものを考えること。
マーケティングって何だろう?と思ったらこの花見のことを思い出してほしい。
###
本日、とある会社の新人に朝からマーケティングの講義。冒頭に話した内容を再現してみた。