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米澤穂信氏の作品が、ミステリー小説の人気ランキングの上位常連、というか言わば“V2”を達成するなど人気になってる。週刊文春や「このミス」などの年末恒例の投票で、一昨年は『満願』、そして昨年は『王とサーカス』が1位になった。
『満願』は短編集で、舞台は日本の日常的なシーンである。そこに隠された人間模様が伏線になり、事件が起きて謎が明かされる。どこか連城三紀彦を連想させるが、同じような感想を持った人は多かったようだ。
『王とサーカス』は、カトマンズを舞台にした作品で、21世紀初頭に起きたネパール王室殺人事件を題材にしている。主人公は元新聞記者のライターで、騒動のさなかに別の事件に出くわすことになる。
個人的な感想を言うと「悪くはない」という感じだろうか。一年間にあれだけの作品が発刊される中でのトップなのかと思うと、少々複雑だ。
まあ、横山秀夫の『64』も、冗長さだけが鼻について全く良いと思わなかった。なんか評判の料理屋に連れて行ってもらって、適当に相槌打ちながら食べているような感じだ。本でも料理でも、世間の好みとずれていることは多々あって、それで何の不自由もないから別にいいんだけど。 >> 【GW本祭り】『王とサーカス』に?な人には、『折れた竜骨』をぜひ。の続きを読む