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ポスターにもなっている「指月布袋画賛」は、誰が見ても「かわいい」と思うし、ちょっと気になる展覧会だ。
仙厓は、江戸時代の禅僧で、博多の聖福寺で住持をつとめていて、九州とは縁が深い。画は福岡市美術館、九州大学と並んで、出光美術館が多く所蔵しており今回はいわば「三大コレクション」からの出品となる。
「大」がつく展覧会なのだ。
もちろん、「かわいい」だけの展覧会ではない。風景もあれば、有名な「○△□」の抽象画も、ある。ただ、布袋や犬、猫などの描き方はたしかに「かわいい」。他の日本画でも感じるが、現代のコミックに通じるある種の潔さのようなものもある。
一方で、晩年には寺の跡を継いだ湛元が藩から処罰されて、仙厓が戻ったこともある。その頃に書かれた「不動明王」の絵などは、また異様な迫力を見せる。
しかも、亡くなる直前の作だ。ちなみに、彼は米寿まで生きた。 >> 「かわいい」だけではない幸福感~「大仙厓展」の続きを読む