タグ[ マーケティング ]

昨日の朝から、家にあるパソコンでも「ウィンドウズ10 」へのアップグレード騒動が起きている。

3台あるパソコンのうち、8.1のを使用していた僕のラップトップは結構前にアップグレードした。十分快適なので、自宅にある残りの2台も10にしようかと思ったのだが、それは難しい。

2つとも、メーカーによれば「動作確認対象外」の機種だ。というわけで、アップグレードを見送ろうと思ったのが、例によってわかりにくいガイダンスのために家族が使っているマシンがアップグレードを始めかけて、さっき収拾した。

もう、時間もムダだしストレスだし。日本のメディアでも「わかりにくい」と記事になっていたが、BBC配信でも「汚いトリック(nasty trick)」と書かれていた

そして、つくづく思うのだけどマイクロソフトという会社はセールスは上手でも、マーケティングは空っぽだ。

マーケティングを「売る仕組み」と定義すれば、このアップグレードだってマーケティングだろう。

しかし、それは表面的なことだ。僕が考えるマーケティングとセールスの違いはもっと単純だ。 >> マイクロソフトって、セールスは上手でもマーケティングは空っぽ。の続きを読む



新刊を出した。
とりあえず、読者の声。
「ここまできっちりマーケティング思考について整理されて書いてある本は初めてだと思います。」(大手広告会社役員)
「コンパクトにまとめられたケースの分析視点に鋭いプロの洞察を感じられ、学ぶことの多い1冊だと感じております。」(大学教授)
自画自賛も恥ずかしいので、とりあえず世間の声を乗せてみた。いや、多分そういうことなんだろう。きっと。
この本は「マーケティング演習ノート」という実に堅実なというか、ありそうでなかったタイトルである。
自分のブログで自著を宣伝するのはあまり気が乗らないのだけれど、この本は結構ありそうでなかった、という意味で画期的な気がしている。(どうしても断言しにくい)
まず、ケースを徹底的に近年の日本国内事例にしていること。しかも「自分の買い物」「タウンウォッチング」などのケーススタディで、大学の講義や企業研修を再現しつつ、理論の適応が学べること。国内の人口統計や世論調査などを多く盛り込んでいるので、現実の動向を俯瞰できること。
などなど。
基本的にはビギナー向けのつもりなのだけれど、ある程度経験を積んだ人が整理するにもいいと思う。
大学のテキストという面もあるので、ある程度定着しているセオリーの紹介が中心になっている。したがってやたら新しいことを追っているわけではない。
でも、いい本だとは思ってます。いや、ご判断は皆様で。アマゾンへのリンクだけ張っておきますので。



昨日、花見した人いますか?あ、何人かいますね。前から計画していた人は?いないか。どうして?そうだね、この土日まで持つと思わなかったんでしょうね。
そりゃそうだよな。たまたま気温が低くて散らなかったようなものだから。僕も見に行ったけど、もう露店が出ていないんだよね。
これって、ビジネスチャンスを逸しているよね。桜が二週にわたって持つという「変化」に対応できない。環境変化に対応した人や店は、きっちり利益上げているわけ。
今日はマーケティングの講義なんだけど、まず大切なのはこの「環境変化」をどれだけ先取りできるか、ということ。そして、今年の桜のようにその状況は常に変化する。そういう情報に敏感にならないといけない。
で、それ以前に考えなきゃいけないことがある。桜が咲くと、何が売れる?そうだね。酒が売れるよね。みんな花見で酒を飲むから。
でも、普通木の下で昼から酒飲まないよな。桜が咲いているから、昼から飲む。別におかしくない。
でも桜が散ったら違うでしょ。単に「昼から公園の木の下で酒を飲むダメな人たち」でしかない。つまり日本人にとって桜の花というのは「この下で昼から飲んでもいいよ」という記号なんだよ。こんな花ほかにないでしょ。ヒマワリの下で酒盛りしてたら、やっぱ変な人だし。
マーケティングっていうのは、この「桜の花」にあたるものを創造することなんだ。つまり、「そのものを買う理由(動機)」を提供してあげるということ。
「お酒を買ってください」と連呼して安くするのは「セールス」。マーケティングは、この「桜の花」にあたるものを考えること。
マーケティングって何だろう?と思ったらこの花見のことを思い出してほしい。
###
本日、とある会社の新人に朝からマーケティングの講義。冒頭に話した内容を再現してみた。