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(2013年4月22日)

カテゴリ:見聞きした
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ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会
指揮:ロリン・マゼール
2013年4月18日 サントリーホール
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲~ヴェヌスベルクの音楽(パリ版)
楽劇「トリスタンとイゾルデより 前奏曲と愛の死
ブルックナー:交響曲第3番二短調(1889年第3稿 ノーヴァク版)
アンコール:ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第一幕への前奏曲

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カルロス・クライバーが、とある公演をドタキャンした。さて、代役はどうする?アバド、ムーティ、メータ?と探し回ってたら、マゼールから「空いてるよ」と電話があったという。
これは真偽はともかく、とある雑誌にあったエピソードだ。90年代初頭のことなんだけど、何となく「わかる」ところはある。才人でありながら、よく悪くも大衆的な人気とは距離のある人だと思う。
キャリア的にもいろいろと曲折のある人なのだが、70歳を過ぎてニューヨークフィルの音楽監督になった頃から、ジワジワと老人力を発揮してきた気がする。NYPの演奏はネット配信でもよく聞いていたが、マゼールの指揮には何度も驚かされた。
印象的だったのは、サン=サーンスの第三交響曲。最後の最後でテンポが倍に伸びたのだ。トランペットがキッチリと吹いていたのにさらに驚いたが、この頃から「何をするかわからない」感じになっていたと思う。
そこで、来日公演でベルリオーズの幻想を聴いた。いま調べると2006年だから、76歳。この演奏は、唐突なことはなく「お腹いっぱい」な感じで終わったのだけど、今回ミュンヘン・フィルとの演奏は、83歳になったマゼールを「体験する」といった感じの一夜だった。

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