だからと言って、そんな話はないだろう。
最近ウェブを見ていると、そういう気持ちになることが多い。何だか、ネットを見ること自体が億劫になる。
理由は単純で、都知事選からオリンピックという流れだよ、多分。「思い入れの強い」人の声ばかりが増幅されているように感じる。その間にあった「別人作曲」の件もそうだ。
たとえば、選挙。都知事選に限らず、最近の選挙の終盤には同じ傾向がある。それは優位とされている人や政党を貶めるような情報がダーッと溢れてくることだ。中には特に信用できるようなものでなかったりするものも多い。
これって結局は昔の「紙爆弾」と同じで、選挙終盤に激戦区で投函される「怪文書」に近い。ネットになっても、程度は同じ。というかこじれちゃった気もする。
いや、支持者の人には思い入れがあるのだろう。でも、風邪と思い入れはこじらせるとタチが悪い。そういうのを読むと、何だかいたたまれなくて、妙な毒に当った気がする。
そしてオリンピック。ネットでいろいろな声はあるけれど、こんなところで「税金」の話が出るんだなあ、と。
NHKの「妄想ニホン料理」を見ていると、テレビがつまらないというのは企画力の問題に尽きるんだなぁ。と思う。
この番組は、色々な国の料理人に日本の料理を作ってもらうのだが、その際に簡単なヒントだけを与える。先日オンエアした「親子丼」だと、「素材が親子」「ご飯にのせる」「トロトロ」とか3つのヒントで、後は各国の料理人が妄想する。
「親子」1つとっても、野菜だったりまたはトンデモない動物だったりかなり面白い。一方で、料理のロジックというものがよくわかる。「どうやったら」おいしくなるのかは各国で違うようでいて、共通するものがある。
たとえば「大学いも」では「黄金に光り輝く」というヒントなのだが、ここからの発想が結構似ていたりもするのだ。
笑えるし、深い。
そして、思ったのが「テレビならでは」というか、ちょっとネットでは難しいかな、ということ。どちらかというと、niftyの「デイリーポータルZ」とかにはできそうな企画だけれど、作るプロセスとかはやはりテレビ向きだ。(ちなみに国内取材の回もあったらしいし、ネットでもできない企画ではないけど)
まあ、「ネットに押されて」というのは、うまくいってないメディアの言い訳なんだよな~と改めて感じたりする。
ただ、やっぱりネットの影響力は強い。その強さを見過ごして失敗したケースが、「アイアンシェフ」(かつての「料理の鉄人」)だと思う。