2018年11月アーカイブ

カルロス・ゴーンが逮捕された。報道などを眺めていると「日本のメディアのいま」が見えてくる気もする。

というのも今回の事件は相当にややこしい。日産からの発表や検察からの情報だけで、「はいわかりました」という感じにはなれない。だからと言って、何を言っても推測になる。これはメディアにとっては、「おいしい」状況だ。ネタが豊富なので、いろんな好みに合わせられる「バイキング料理」状態なのである。
そして、あっという間にお腹いっぱいだ。

とはいえ、ざっくり4つに分けるとこんな感じだろう。Pゾーンの地上波TVなどは「公的発表+したり顔のコメンテーター」というお馴染みの組み合わせ。ベルサイユの一件などワイドショーと相性の良いネタもある。

日中のテレビはかつては主婦、その後は高齢女性がターゲットだったけれど、最近はリタイアした男性も多い。だから「日大タックル」のような事件が結構続くのは、あれがある種のサラリーマン社会の縮図だったからだろう。

そういう意味で今回のニュースも、そうとういろいろ引っ張れそうだ。ただし、その質はまあそんなものである。

一方で、いわゆるビジネスパーソン相手のQのゾーンはもう少しいろんな解説をしてくれる。ルノーとの関係や、フランス政府の関与など。ただし、まだまだ掘り下げは足りない感じにもなってくる。 >> ゴーン逮捕で見える「メディアのいま」。の続きを読む