オジサンが、いや「ジジさん」が狙われているらしい。
「爺さん」ではなく、『GG』という雑誌の話で、かつて「ちょいワル」「ちょいモテ」で話題になった雑誌「LEON」の岸田一郎氏がチャレンジするという。
少し前にその編集長がインタビューに答えた記事があって、それがキモイとか何とか話題になっていたらしい。創刊前から、十分に燃料を補給して炎上上等なのか。
そんなことを思っていたら、ちょっと前に日経新聞にも記事が出ていた。(6/17夕刊)
これがジジの大人買い 50~60代、「カッコいい」に貪欲
という見出しの下に、やはり『GG』の話が出ていて、これは「ゴールデン・ジェネレーションズ」ということらしい。いや、新宿のあの辺りで飲む人ではなく、だったら僕もそうなんだけど、50代から60代を狙うのか。そうなると、僕はこのターゲットの中ではまだまだ「下級生」ということになるのか。
そして、日経の記事には伊勢丹の人がコメントしている。
「今流行の体にフィットしたパンツが売れるなど、以前の60代とは明らかに売れ筋が違う」 >> なぜ「ちょいワル」の幻影を追っかけるんだろ?の続きを読む
若い人は、いろんなことを知らない。まあ、それはある意味当然なわけで、歳を重ねれば知識が増えるのが道理のはずだ。だから、「知らないこと」自体に驚いたり、まして批判したりしてもしょうがないとは思っている。
ところが、最近は学生や20代の若い人と話すと、「エ?」と思うことが増えた。
日本がアメリカと戦ったことを知らないとか、ウナギイヌを見たことない、とかそういうんじゃない。
普通のブランド名を知らないのだ。
「知っている自動車メーカー」というと、まずトヨタが挙がる。「高級なクルマ」というと、「ベンツやBMW」というのも知っている。ところが、他のメーカーになると怪しい。
「スバルってマツダが作ってるんですか?」というような話になっても、別に普通で驚かなくなった。
「自宅にあるウィンドウズPCはどのメーカーか?」
これも、結構怪しい。親が持っていたりするのを使うこともあって、それは「ウィンドウズ」なのだ。最近だと日本メーカーとは限らない。そして、富士通やNECなどの企業イメージもほとんど薄い。「mac bookとそれ以外」という感じだ。
なぜか?と考えてみると、そもそも「ブランド認知」の機会が減っている。それは、テレビを見ていないことが大きいと思う。この辺りは横山隆治さんの『新世代デジタルマーケティング』に詳しいが、彼らに「知ってもらう」のは本当に大変だ。 >> 「スバルってマツダが作ってるんですか?」と学生が言っちゃう理由。の続きを読む
飲食店の人と話をすると、大概は「ぜんぜん良くないですよ」というニュアンスになる。
これは、彼らなりの渡世術というところもあって「いやぁ、予約断るのに一苦労です」と言っていたら可愛げがないだろう。せいぜい「貧乏暇なしで」というのが、ご挨拶となる。
とはいえ、飲食店の様子は身近な景気の物差しになる。
会社員の頃に、ランチタイムに立ち食いそば屋の行列をチェックしていたけど、見事なほどに不景気に比例して列が伸びていた。
金融危機の後に、外国人の多かったレストランは恐ろしいほど空いていたことも思い出す。
しかし、最近の様子はどこか違う。同じ外食産業でも業態によって、かなり違っているようで、飲酒を前提にしているところは厳しくなる一方のようだ。 >> 外食と酒の「デカップリング」が、ますます進む。の続きを読む
毎春、大学の講義で「自分の買い物」を振り返って分析する課題を出す。
一つ買ったものを挙げて、「どのような情報などが影響したか」「そもそも、そのモノを買おうと思ったのにはどのような理由や気分があったのか」の2点を書いてもらう。
この提出物を共有しながら講義を進めていくと、いろいろな消費者心理の仕組みが分かってくる。
「バンドワゴン効果」とか「稀少性」とか、「準拠集団」などがどんな風に影響するのか?
ケースを見ながら翌週にテクニカルタームのおさらいをするのだ。
企業研修でもおこなうことがあるけれども、いきなりセオリーを教えるよりも遥かにスピーディに学べると思う。
で、今年の春に気づいたのは「バイトの収入が入ったから」というご褒美系が多かったこと。4月の課題なので、春休みのバイトは確かに関係しているんだけど、今年は妙に目立つ。そうか!アルバイトの時給アップはこういうところに来ているんじゃないか。ラウンドワンの業績がいい、という記事がちょっと前にあった。あのように若い客が多い業態だから、バイトの時給上昇が直結するという解説だった。 >> 『人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか』という理由はわかるけど。【書評】の続きを読む
カーテンを買った。
寝室のカーテンなんだけど、10年近く前に今の家に引っ越して、その時に前の住まいで付けていたのをそのまま持ってきたら、「大体」サイズがあったのでそのままにしておいたのだ。
だがやや寸足らずで、しかも夏になると朝日がガンガン入ってくる。遮熱にして、サイズもキッチリしたのにしようとか言ってるうちに、10年近く経ってしまった。
で、やっと、買うことになった。近所のホームセンターで選んで、店の人にオーダーを確認したら1時間くらいかかった。この店には2週間くらい前に一度来た。その後で新宿に回り、ニトリとか百貨店とか行ったら、「見れば見れるほど決められない」ことがわかり、結局この店になった。
この店にしたのも、「ここで決めるしかない」という制約をかけて、決めたようなものだ。カーテンは服と違って、いちど買ったらしばらくは使い続ける。だから慎重になるのだが、所詮は10年ほったらかしで、大して関与が高いわけではない。
カーテン選びに、もうこれ以上時間はかけたくない。あえて狭い選択肢で「ここで選ぶぞ」と決めておいて、どうにかなった。それでも、移動時間やネットの下調べで5時間くらいをカーテン選びにかけている。
ううむ、なんかもったいない。それだけあったら、大阪まで往復できる。って、別に行きたいわけじゃないけど。本は2冊読めるかな。映画なら、2本。サッカー3試合分か。 >> 「モノを選ぶ」は無駄な時間?の続きを読む