政治家の失言はいろいろあるけど、それ揚げ足取りだろと思うものも多くてあまり気にはしてないし、書かない。でも、昨日の大西英男議員の「働かなくていい」は、相当ひどいと思った。というのも、その後の弁明が全く弁明になってない。
これ、もっと突っ込んでもいいと思う。
彼は、自分のウェブサイトでもこう書いてる。(このサイトも相当味わい深いが)
今回の発言は、飲食店における従業員の方の受動喫煙の議論をするなかで、「(喫煙可能の店で無理して)働かなくていいのではないか」との趣旨で発言をいたしました。
そして、これはがん患者に対してのことではない、と言っている。しかし、問題はそこじゃないと思う。疾病を抱えているかどうかにかかわらず、「喫煙可能な店くらいしか働く場所がない」人はどうするのか?という視点が全く欠けているんじゃないか。
まだ詳細は決まってないようだけど、自民党は小規模飲食店の喫煙を認めようとしている。その一方で、何らかの働き口を探していたら「そういう喫煙可能な店しかない」という状況の人のことを無視してないかな。 >> 大西発言は喫煙派のオウンゴール?の続きを読む
歳をとると時の経つのが早いという。いつ頃からとはわからないが、30代半ばくらいからジワジワそうなるんじゃないか。それは、自分も実感しているし「逆」という人は聞いたことがない。
そこまで皆が言うなら理由がわかりそうで、解明しようとした本もある。ただ、ここに書いてあるだけか?というと違う気もする。
そんな中である人が言ったことが気になった。
「定例の会議とか、恒例の行事で予定が埋まるからじゃないか」
これは、会社員特有のように聞こえるかもしれないが、たしかにそうかもしれない。いや、僕のようにフリーランスでも「定例」の仕事があるのでわかる。
毎年同じようなことをこなしていると、同じ景色のところをグルグル回ることになる。そのため、いつのことだかわからなくなり「記憶の深さ」のようなものが失われるのだろう。
僕はまだ自分で景色を変えることができる。つまり話す内容や、学ぶことを変えながら堂々巡りを防げる。でも、うっかりサボって後から焦ったりもする。 >> 会議が威張れば、会話は死んで、会社は止まる。の続きを読む
フィルハーモニア管弦楽団演奏会 指揮:エサ=ペッカ・サロネン
2017年5月18日 オペラシティ・コンサートホール
ストラヴィンスキー:葬送の歌 op.5 [日本初演] マーラー:交響曲第6番イ短調 《悲劇的》
サロネンを嫌うという人はあまり聞かないが、熱烈に好きという「信者」が多い印象も薄かった。来日した時の演奏を聴いた経験だと、「冷静なようでいて、気がつくと相当盛り上がる」タイプという感じで、一度聴くとファンになる人はいるんじゃないか。
というわけで、マーラーの「悲劇的」は相当期待して早めにチケットを入手したのだが、同じような人が多いのか、満員御礼。
男性一人の客が多いという、まあ後期ロマン派にありがちな雰囲気だ。
「悲劇的」は、なぜか最近よく聴く。2月のN響、3月の音楽大学フェスティバル・オーケストラに続いて今年3回目だ。
そして、圧巻。冒頭は、オケの調子も「ならし運転」的な感じもしたけれど、呈示部をリピートしたあたりから暖まってくる。サロネンは、結構左右に振れつつ弦には細かく指示を出すが、菅は「基本お任せ」という感じだ。もちろん、よくわかっている手兵だからスムーズに鳴る。
オペラシティのホールは、こうした大編成の曲だと”ウワンウワン”と響きすぎるという人もいて、たしかにそうした傾向はあるけれど、この日は気にならない。オケがコントールしているのだろう。 >> 建築家で大工で、そして解体屋。サロネンのマーラー『悲劇的』の続きを読む
三菱東京UFJ銀行から「東京」の名が外れるという報道が相次いだ。正式ではないが複数ソースが報じていて、おそらくそうなるのだろう。
今回の件のニュースでは「長過ぎる」ということも報じられているが、もちろんそれだけではないだろう。日本の銀行の行名変遷を見ていてくと、いろんな事情とおもしろいキーワードがあって、それは「財閥」と「英語」だと思う。
まず、財閥名だけれど、実は戦後に名を変えている。いわゆる財閥解体に伴うもので、三菱は千代田銀行、住友は大阪銀行、安田は富士銀行になった。三井はそれ以前に第一と合併して「帝国銀行」になっている。その後、結局袂を分かったので「帝銀」はあの事件でしか聞かなくなり、それもまた忘れられそうだ。
しばらくして、財閥名は復活するが「富士」のみは継続されて、その後「みずほ」となる。財閥名を残さなかったことも、まったく新しいひらがな行名を採用できた一因だろう。その後は安田火災も「損保ジャパン」になった。
一方で、住友とさくらが合併して時に「三井住友」になった時は、アッと思った。新行名どころか、太陽神戸を忘れるようにして三井が復活したのだ。当時、会社の先輩のCDが「なるほど……」と悔しそうにつぶやいたのを思い出す。保険も含めて財閥名を堅持しているようだ。 >> 銀行名には「日本の事情」が詰まってる。の続きを読む
それは、暮れも押し詰まった12月27日。その日は、友人たちと中山競馬場にいた。
有馬記念の一番人気はトウカイテイオーで、いま調べると2.4倍だ。そして、ライスシャワーの4.9倍と続いていた。
競馬場は大混雑。たしか13万という入場者数アナウンスだと思ったが、府中にはそれ以上の客がいたという。そんなこともあったんだ。
もうなんだか大興奮の中で出走して、メジロパーマーが端を切る。それは大方の予想通りだったが、4コーナーを回ってまだ一番手。この辺りからなんだか異様な雰囲気が漂う。
これが現在のキタサンブラックであれば大歓声だが、そうはいかない。何と言っても15番人気で単勝49倍の馬が「やばいこと」を成し遂げそうな状態なのだ。
そして、メジロパーマーは逃げ切った。そして相当の末脚で追い込んだレガシーワルドががハナ差で2着。
歓声ではなく、行き場のないどよめき。トウカイテイオーはまさに「馬群に沈む」11着だ。そのうち、観客席の背後から若い男性の悲鳴が聞こえた。
「こんなの嫌だ~」 >> 「こんなの嫌だ」デモは、何かを生むのか。の続きを読む