2017年05月アーカイブ

三菱東京UFJ銀行から「東京」の名が外れるという報道が相次いだ。正式ではないが複数ソースが報じていて、おそらくそうなるのだろう。

今回の件のニュースでは「長過ぎる」ということも報じられているが、もちろんそれだけではないだろう。日本の銀行の行名変遷を見ていてくと、いろんな事情とおもしろいキーワードがあって、それは「財閥」と「英語」だと思う。

まず、財閥名だけれど、実は戦後に名を変えている。いわゆる財閥解体に伴うもので、三菱は千代田銀行、住友は大阪銀行、安田は富士銀行になった。三井はそれ以前に第一と合併して「帝国銀行」になっている。その後、結局袂を分かったので「帝銀」はあの事件でしか聞かなくなり、それもまた忘れられそうだ。

しばらくして、財閥名は復活するが「富士」のみは継続されて、その後「みずほ」となる。財閥名を残さなかったことも、まったく新しいひらがな行名を採用できた一因だろう。その後は安田火災も「損保ジャパン」になった。

一方で、住友とさくらが合併して時に「三井住友」になった時は、アッと思った。新行名どころか、太陽神戸を忘れるようにして三井が復活したのだ。当時、会社の先輩のCDが「なるほど……」と悔しそうにつぶやいたのを思い出す。保険も含めて財閥名を堅持しているようだ。 >> 銀行名には「日本の事情」が詰まってる。の続きを読む