「綾鷹」の広告がムズムズする。
(2017年3月24日)

カテゴリ:広告など
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なんか、ムズムズする。花粉でもなければ、証人喚問でもない。「綾鷹」の広告のことなんだけど、最新のコピーはこうだ。

「この国のもてなし」

緑茶にはもてなしの心が込められている。その精神を受け継ぎ、急須で淹れた緑茶の味わいに挑み続けるという。

その意気や良し。おお、うっかりして大時代的な表現をしてしまった。というか、だったら急須で淹れればいいんじゃないか。いや、それを言ってはいけないのか。

それにしても、「この国」というのが、どこかムズムズする。そういえば、綾鷹は以前にこんなコピーだった。

「日本人の味覚は、世界一繊細だと思う。」

ちなみに広告表現において「一番」のような最上級表現はむやみにしてはいけない。数的なものであれば根拠を明示するのだけれど、何といっても「味覚」だ。しかも製品のことを言っているわけではなく、文末に「思う」とある。

だからいいのか?というと、これもまた相当にムズムズする。

でも、綾鷹はこのムズムズ感において、一貫性がある。

つまり、「世界一繊細な味覚を持つ国民が、ペットボトルのお茶でおもてなしをする」ということだ。

こうやって書いてみると、やっぱりムズムズする。

しかし、コカ・コーラのほどの企業なのだから、こうした広告をするには理由があるのだろう。つまり、こうした表現を受容する人がたくさんいて、そういう人はあまりムズムズしない。

だから、広告をああだこうだ言うのは野暮なのであって、まあ今の日本がそういうことなのか。

と思っていたら、もう一つムズムズするものがあった。

WBCの日本代表チームの「侍」だ。いや、サッカーも含めて以前からSAMURAIはあったはずだ。しかし、今回の中継やニュースでは「侍ジャパン」と言わず、いきなり「侍」だったりする。

「さあ、侍の攻撃です!」

もう、なんというか髷を結って刀を持った男どもが野球場に押し寄せてくる光景しか目に浮かばない。でも、誰も気にならなかったんだろう。

というわけで、花粉症でもないのに一人ムズムズする春。

そういえば、日本代表チームの愛称って他にどんなものがあるのか。「なでしこ」とかは有名だけど、こんな一覧を見つけた。

バレーボールの「火の鳥NIPPON」も相当すごいが、ハンドボールの「ムササビジャパン」となると、強いんだか何だかわからない。しかし、僕が感動したのは卓球だ。

「卓球NIPPON」

僕はこれから、もっと卓球チームを応援しようと思う