2017年03月アーカイブ

家には黒猫がいる。飼い主のひいき目だが、結構可愛いと思う。

そして、僕はクロネコのヘビーユーザーでもある。自宅で仕事をしているので、アマゾンをはじめとした通販はいろいろと助かる。

つまり、黒猫の世話をしつつ、クロネコの世話になっている。それを知っているのか、クロネコの持ってきた箱に、黒猫は入り込む。いや、それはどこの猫でもそうなのか。

いまヤマト運輸をめぐるニュースが連日のように飛び交っている。SNSを見ても、周りの空気もヤマトに同情的だ。

「値上げも27年ぶりならやむを得ないだろう」

「少し不便になっても構わない」

「アマゾンがやり過ぎで、そこまで早くなくてもいいよ」

そんな感じだ。

このあたり、総量抑制から、未払い残業代の話、さらに値上げに至る一連の情報コントロールの可能性については、いろいろな見方がある。どこまで意図的かはわからないが、なるほどなと思うところはある。 >> 日本人が「ヤマトびいき」になるのは現場の力だと思う。の続きを読む



昨日から今朝のニュースを見ていて気になったことがあって、それは男子マラソンのことだ。びわ湖毎日マラソンで、日本勢はあまりふるわず記録も低調だった。

それ自体はあまり驚かないのだけど、瀬古利彦氏が「喝!」という見出しがあったので、なんとなく覗いてみた。

いや、陸上界のことは詳しくないので瀬古が「評論家」として叱咤しているのかと思ったんだけど、違ったのね。

「日本陸連の長距離・マラソン強化戦略プロジェクトリーダー」としての言葉だったのか。

うわあ~、これキツイなあ。報道陣向けのジョークじゃないんだよね。複数のスポーツ紙のサイトから見ていくと、こういうことを言ったらしいんだけど。

「これ以上のコンディションはない。7、8分台は期待した。なぜ走れないのか分からない。大喝ですよ」

(それを分析するのが指導者の仕事で、わからない時点で適任なのかな?)

「ショック。裏切られた。これで走れないんじゃあ、東京(五輪で)走れるわけないよ」

(裏切る、っていうけどランナーはボスのために走るんじゃないよね)

思い出したのは、業績が悪化した時に「社員が働かない」と言って大ひんしゅくをかった、昔の富士通の社長だ。そういえば、東芝の経営陣もそんな感じで「売り上げ伸ばせ」とかおおざっぱな「喝」を言っていたら、こんなことになってしまった。 >> 瀬古利彦は「リーダー」なのか「評論家」なのか?の続きを読む



テレビでたまたま滝沢カレンが出ていて、例によって「変な日本語」なんだけど、彼女の言葉を笑えるのか?というと結構似たような言葉を使っているは多いんじゃないかな、と思う。

彼女の言葉の「変さ」には傾向があると思うんだけど、一つは「丁寧に言おうとして妙になっている」というパターンだろう。

「さんま御殿さんにお世話になりつつあります」とかみんな笑っているけど、ビジネスシーンの過剰敬語も似たようなものだ。

「ただいまより、プレゼンテーションをさせていただきたいと思います」とかも根は一緒。

そして、もう一つ感じたのが「何かいいこと言わなくちゃ」でかえって変になるパターンだ。

いわゆる「食レポ」をしていて、こんなことを言う。

「軽い味の割には、重い」

「モチモチ感がへばりつく」

「良い意味で歯ごたえがまったくない」

これって、広告業界の人が結構口にしているパターンによく似ている。 >> 広告業界人は、滝沢カレンを笑えないよなあ。の続きを読む



毎年のことだけれど、就職活動を控えた学生にはこんなことを話している。

/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

就職活動が始まる時に、皆さんに言っているのですが、一つ気を付けてほしいのは、いわゆる「就活サイト」との付き合い方です。ああいう「ナビ」は就活に欠かせなくなっていますが、その仕組みや背景を知らないと、マイナスになることもあります。それについて、3点ほど話しておきましょう。

まず、1つめですが「就活のナビサイトはとにかくたくさん使ってもらいたがる」ということです。皆さんは登録すれば、あの便利なサイトを自由に使えます。しかし、あれだけのものをただで見られるのだから、どこかで大きなカネが動いてるはずです。それは、採用する企業がR社やM社に払っているのです。おカネを出す以上、企業はそれがちゃんと機能しているかを気にします。どれだけ自社への資料請求があり、エントリーがあるのか?効果がなければ、「どうして?」となりますから、ナビサイトの会社も楽ではありません。

そうなると、「たくさんエントリーをしてほしい」ということになります。そして知らず知らずのうちに、煽られて焦る。このサイクルに入った学生は、相当苦労することが多いのです。

数をこなすことに気を取られ過ぎて、多忙になり過ぎない。そのためには、就活サイトのメッセージを全部受け止める必要はありません。

2つ目は、そうしたサイトを読んでも「就活のことはわかるが、企業のことはわからない」という話です。企業が就活性のために作ったメッセージは、都合のいいことを並べます。でも、それは当然のことでしょう。

もし、企業のことを知りたいのであれば別の情報を見るべきです。いまは忙しければ、もう少し企業を絞ってからでもいい。図書館にある情報検索システムをつかって、新聞やビジネス雑誌などの記事を読めば、面接にも役立つし、最終的な企業選びの際にも参考にできるでしょう。

3つ目は、先輩や同期の友人同士のリアルなネットワークを大切にするということです。今後ESが集中する頃になるとスマートフォンやパソコンにかかりきりになります。しかし就活の過程においては、仲間との対話がとても大切になる。

就活で成果を上げている学校の特徴の一つに「学生同士の結びつきの強さ」があると思います。それは、情報交換から励ましあい、あるいはお互いの本質を知るうえでは「対話」が何より大事だからです。

就活のナビサイトを十分に利用してほしいのですが、決して溺れないように注意してください。

/////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

というわけで、今年も就職活動が始まる。日本の方法には賛否があるけれど、海外との比較も含めてもっとも冷静に議論されているのが、こちらの一冊だろうか。学生がいま読んでも「だから?」となるかもしれないが、大学関係者や人事担当者にとっては一読の価値があると思う。