2017年03月アーカイブ
3月10日の日経流通新聞は東北観光の特集だった。震災から6年を前にしての企画だが、インバウンドの急増とは無縁で日本人客にも敬遠されがちで「観光産業の復興は鈍い」と書かれている。
特に、福島県は厳しいようだ。
その中に外国人観光客を呼び込んだ成功例として「磐梯山温泉ホテル」のケースが取り上げられている。「外国人が少ない」ことを逆手にとったということで、経営する星野リゾートの星野佳路社長のインタビューが掲載されていた。
その中で「福島の件名変更が観光には一番プラスに働くと思っています」という提案をしていた。「海外で営業して魅力を語っても『フクシマ』と名前を出した途端に拒否反応が出ます」と、実体験から言っているのだろう。
さて、この提案をどう思うか。もちろん言った本人も「色々なセンチメンタルな反論があるのも分かりますが、実際に海外に営業に行って反応を聞いてみてほしい」と言う。みんなが諸手を挙げて賛成するとは本人も思っていないのだろう。
この「県名変更」だが、福島原発は「県名」を冠した発電所だ。原子力発電だと、他には「島根」だけで、このことが「福島丸ごと」のイメージダウンになった一因だ。そして、星野氏の発想にはある種の合理性があることは確かだと思う。
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