街を歩いていて「この辺にコンビニがないかな?」「カフェがあるかな?」という時に、スマートフォンなどの地図で辺りを調べる人は多いと思う。僕はiPad miniでグーグルマップを開く。
特定の店の名前で調べれば、水滴をひっくり返したようなアイコンだが「コンビニ」などカテゴリー名を入れると左側に虫眼鏡のようなアイコンが出てきて、近くのエリアのコンビニエンスストアのリストが出て来てくれる。
で、これを重宝している人は多いと思うのだけど「バー」を調べたことはあるだろうか。
グーグルマップで「バー」を検索すると、どうなるか?
この写真のように、「もしかして」とグーグル先生に疑われた上に、なんとも斬新な代案を提示してくれる。
「千葉県八街市八街は」
なんで八街?というか、そこはどこなんだ?と思って見ていくと、千葉県の佐倉の先の方だ。カインズがあって、「昭和ネオン千葉工場」があって、元駒場遺跡という所もある。ちなみに読み方は「やちまた」だ。
しかし、バーがある気配はない。というか、僕は「バー」を探したかったわけで、千葉に行きたいわけではない。
ずっと前からそんな状況だったのだけれど、まあ仕方ないんでバーに行く時は知ってる店に行けばいいやと諦めていた。八街はちょっと、遠い。
で、いきなり思いだして気になり、この画面をフェイスブックに投稿して「誰か教えて~」と呼びかけてみた。
すると、僕だけではなく、誰がやっても八街に呼ばれてしまうことがわかった。
ううむ、一体どうしたのか。
すると、大学の後輩で検索システムに詳しい人が「長音は無視されるし、1文字は検索されないのでは」と気づいた。そして、「バー」ではなく「バ」で検索しても八街だ。
しかし、なぜ八街なのかはわからない。
そしたら、高校の同期であの辺りに土地勘のある者が「わかった」と叫んだ。(ようにネット上では見えた)
千葉県では、開拓時代の名残りで、町名の後の区分に「丁目」を使わず「いろはにほへと」を使っているところが多いという話を思い出したのだ。彼はこんなページを見つけてくれたのだが、それによると「いろは」が平仮名なのは八街だけなので、優先的に八街に連れて行かれるのでは?ということだ。
そっか、だから「バー」を検索すると、八街の「は」が出てくるのか。ちなみに、「い・ろ・は・に」と検索すると、すべて八街の「い・ろ・は・に」が検索される。「ほ」は、埼玉県吉川市の「保」という地名が案内される。
八街がどんなところか?と改めて調べると、やはり明治時代に政府が開墾している。そして、順々に数字で地名を命名していき八街というのもその時の順番から来ているようだ。
いや、ずっと放っておいた疑問が何人かの連携で見事に解明された。これが集合知というものなのか。
それにしても、同じような思いをしている人がいれば、話題になりそうなのだが……検索してもそういう話は出て来ない。みんなマップで「バー」を探そうとはしないのかなあ。