2017年01月アーカイブ
昨年は、あちらこちらの舞台に行って、勘定してみたら64回だった。
クラシックのコンサートが一番多く、あとは落語や能、たまに宝塚のミュージカルなどに行く。映画館は一度も行かなかったが、その前年がスターウォーズの1回きりだから、まあそんなものだ。
ただ、何となく興味が変わってきた気もする。音楽だと、オーケストラもいいけど、ピアノソロや室内楽に足を運ぶようになった。オペラは減ったが、能には月2回くらいはコンスタントに通う。
大きな音が億劫になったのかもしれないが、より抽象的なものに惹かれている気もする。殊に能などは、抽象性が高い。
だからだと思うが「難しくないですか?」と聞かれることが多い。たしかに簡単ではないが、じゃあ何が面白くて観に行っているのだろう?と考えてみた。
実は、能の抽象性というのはたしかに「わからない」ところがある。多くは夢幻能という形式だが、そこでは「何らかの霊が降りてきて舞をする」ような展開がある。哀しみとか憂いのようなものはあるのだが、そこであの面だ。実際の表情を見せないことで、想像をしていくことになり、たしかに「わかりやすい」とは思えないだろう。
しかも人の霊ならまだしも、先月観た『遊行柳』などは「柳の精」が舞うのだ。もう、どう考えればいいのか。 >> 分かりやすいコンテンツって、実は不自由なんだと思う。の続きを読む