2016年12月アーカイブ

71yexlkwial経済産業省が、実証実験として国会答弁をAIに下書きさせるというニュースがあった。SNSに記事をシェアしたら「虚構新聞か」という声があったが、妻は「星新一にありそうだ」と言っていた。

僕が気になるのはとても単純なことで、あんな答弁のような文章を学ばせたら、AIがダメになっていくんじゃないか。そのことに尽きる。

新年早々に、囲碁の勝利に始まりAIというのは実質上の「流行語大賞」なのではないかと思うが、「答弁AI」で何となく年末のオチという感じになってしまった。

とはいえ、AIを巡る本なども多く、その殆どは「未来」を論じるものだ。しかし、哲学的な深い考察がなされているものは、早々多くはない。

僕が読んだ中でお薦めしたいのは、この「人間さまお断り」だ。著者のジェリー・カプランはスタンフォード大学の先生であり、多くの企業にも関わった人である。

AIの入門書としては松尾豊氏の「人工知能は人間を超えるか」がお薦めだが、その松尾氏が帯にメッセージを寄せている。

「驚いた。文句なく、ここ数年で読んだ人工知能に関する書籍の中で最も感銘を受けた」ということだけど、この本は単なる予測や煽りではなく、AIの本質を突いていると思った。

たとえばロボットが「犯罪」を犯した場合はどうなるんだろうか?というお話。 >> トランプの「ロボット制限令」という妄想。~『人間さまお断り』はAI本の白眉の続きを読む