2016年11月アーカイブ
今年の3月に京都へ行って、大徳寺、妙心寺、相国寺などの禅寺ばかりを回った。冬の特別公開目当てだったこともあるが、どこも落ち着いて静かで堪能できた。
金閣や清水寺は外国人観光客も多く、相当にごった返しているという。その一方で、禅寺は地味だし、訪れるのはリピーターだろう。
しかし、禅宗美術の名品はなかなかに味わい深い。障壁画や襖絵などを巡り、庭で一息ついていると、これが京都めぐりの楽しみだなぁとつくづく思う。
その時に、「禅」をテーマにした展覧会が京都から東京へ巡回することを知った。最近の和物の展覧会は相当に混雑するので、初夏の京都へ行こうと思っていたのだが調整がつかず、東京で観ることにした。
日中はシニア層で相当に混むので、金曜の17時を狙う。20時まで空いている日は、この辺りが谷間になるのだ。
ところが、東博に行ったら拍子抜けするほどに空いている。おかげで、すべての作品をじっくり間近で見ることができた。ふと、周りを見ると女性客が少ない。たしかに、坊さんの掛け軸が並んでいるようなコーナーも多く、展覧会としての華はないかもしれない。 >> 蔵出し作品が集結で、禅は急げ。「禅 心をかたちに」東京国立博物館 の続きを読む