消費増税の「先送り」が決まった。
経済政策的には賛否があるようだが、僕が気になるのは「先送り」という発想である。
個人的には、この言葉を聞くと「嫌な感じ」がする。それは、性格とか職業によっても異なるかもしれない。
僕の知ってる限り、フリーランスや起業家で「先送り」を好む人はいない。つまり、面倒なこと、難しいことは先に片づける。そうしないと、肝心のこと、つまり自分にとって大切なことができないからだ。
人の助けを借りることができない以上、すべてのことの優先順位を自分で決める。先送り、というのは、常にアタマの中に「余計なコブ」が付着しているような感じがする。「目の上のタンコブ」というが、あれがアタマの中にできている感じだ。
そういうこともあってか、メールに対するリアクションの時間は組織の大きさに比例しているように感じる。
とはいえ、会社員の時は先送りをすることもあった。ただし、それは組織で決めていた。そのうち、「ペンディング」などと横文字を使うようになって、そうするとちょっとは合理的な意思決定にも見える。
もちろん、それは違う。先送りとは、往々にして「見てみぬふり」なのだ。
じゃあ、どうして組織では先送りができるのだろう。それは、例の「余計なコブ」をみんなで分け合っているからだと思う。1人で心配するより、10人で心配している時の方が気が楽だ。 >> 「先送り」を嫌う人は少数派なんだろうなぁ。の続きを読む
ダービーが終わった。レース自体はダービー史上に残る激戦だったと思う。上位人気馬どうしの戦いになったが、「生まれた年が悪かった」と嘆きたくなる関係者も多いだろう。こうなってくると「史上最強の年」とかの話になり、時代を超えた夢のレースを語りたくなる。
もっとも、競馬は陸上競技とは異なり「最速タイム=最強」という発想にはならない。だから、馬好きが「史上最強馬」について語るのは、終わりのない言葉の遊戯になる。ここでムキになる人がいるが、それこそ野暮の骨頂だろう。
最近、自分よりも20年くらい年下ながら、競馬のキャリアは似たような友人と話すことがある。「もし戦わば」もおもしろいが、ふと気がつくと僕は「できるだけ昔」の話をついついしたがるということに気づいた。
だから、同じ三冠馬でも2005年のディープインパクトよりは、1994年のナリタブライアンのダービーを「府中で見た」経験を話してしまう。別に、ナリタブライアンが最強といいたいわけではない。知っている中で「できるだけ昔の話をしたがる」のだ。
それで気づいた。そういえば、歳をとった人が「昔はすごかった」というのは、もう本能の領域なのだ。
つまり、自分にとって「もっとも古い体験」を話すことで、何らかの承認欲求を満たしているのだろう。 >> 「昔はすごかった」は、ある種の承認欲求なんだろうな。の続きを読む
結構クルマで遊びに行くのは好きで、年10,000kmとはいかないけれど、9,000kmは走る。ただ、ひどい渋滞に嵌ったことはない。あったとしても、事故渋滞くらいだ。あとは、予想が外れた数年前の9月の5連休くらいだろうか。
つまり、いつもピークを避けて休みをとっている。いまは会社員ではないので、休みは自分で調整しやすい。ただ、会社員の頃からそんな感じだった。
海外に行く時も同じで、6月中とか10月とか、3月など。ゴールデンウィークの翌々週に休んだこともある。
だから、最安値かその次くらいの価格設定の時に休んでいた。
そういえば、会社では、6月くらいになると夏休みのスケジュールを記入するカレンダーが貼られていたが、真っ先に休みたいところにとっとと線を引いてた。もちろん、ピークは外す。
相当図々しいと思うのだが、これは自分の性格なんだろう。
つまり、いわゆる「同調圧力」に対しては、相当に無頓着なんだと思う。 >> 僕が、ずっと渋滞知らずの理由。の続きを読む
昨日の朝から、家にあるパソコンでも「ウィンドウズ10 」へのアップグレード騒動が起きている。
3台あるパソコンのうち、8.1のを使用していた僕のラップトップは結構前にアップグレードした。十分快適なので、自宅にある残りの2台も10にしようかと思ったのだが、それは難しい。
2つとも、メーカーによれば「動作確認対象外」の機種だ。というわけで、アップグレードを見送ろうと思ったのが、例によってわかりにくいガイダンスのために家族が使っているマシンがアップグレードを始めかけて、さっき収拾した。
もう、時間もムダだしストレスだし。日本のメディアでも「わかりにくい」と記事になっていたが、BBC配信でも「汚いトリック(nasty trick)」と書かれていた。
そして、つくづく思うのだけどマイクロソフトという会社はセールスは上手でも、マーケティングは空っぽだ。
マーケティングを「売る仕組み」と定義すれば、このアップグレードだってマーケティングだろう。
しかし、それは表面的なことだ。僕が考えるマーケティングとセールスの違いはもっと単純だ。 >> マイクロソフトって、セールスは上手でもマーケティングは空っぽ。の続きを読む
スマートフォンを一時使ってみたことがある。携帯電話との併用だ。結局2年ほどで止めて、ipad miniにした。携帯の方は通話とSMSだけのプランで、ipad miniは4Gだ。妻は同じく携帯とアンドロイドのタブレット。MVNOなので、固定電話とあわせてもすべての通信費は月10,000円を切るくらいだ。
しばらくは、このプランでいくだろう。
タブレットはスマートフォンに比べて大きい。そのメリットは当然あるのだけど、ipad miniだと片手では持つのが精いっぱいだ。kindleなどでページをめくるくらいはできるが、それ以上の操作は難しい。電車で立っている時など、できることは限られる。
しかも、ポケットには入らない。もう少し小さいサイズなら可能だろうが、8インチというのは、そういう大きさなのだ。
不便に感じるのは、見知らぬ土地で地図機能を使う時くらいだろうか。あと、待ち合わせの店でメッセージをやり取りするとき。飲食店のテーブルに、あのサイズのデバイスを置くのはいかんせん野暮だし。
ただ、この不便さには相当のメリットがあるわけで、それがスマホを持たない理由だ。
「片手で操作して、何となく画面を見る」
そういう「無目的な指の動き」に束縛されないで済む。 >> スマホ中毒は、指の中毒だと思う。の続きを読む