コメンテーターが並んでアレコレ言うようなテレビを見ることは少ないのだが、ネットを見ていて入ってくるテレビの話は、そのような類の番組からの話題が多い。
短時間で気の利いたことを言おうとするコメンテーターの発言は、どうしてもネタになりやすく、ちょっとした弾みに炎上しやすいんだろう。
それにしても、最近目に付くのは古市憲寿氏の話だ。「ハーフは劣化が早い」とか、「手書きの手紙で仕事依頼する人は~」みたいなのを見ていると、テレビ局のために身を挺して話題を提供しているのだろうか、と思ってしまう。(もっとも手書きの仕事依頼は僕も引くと思うし、これが若い会社員のつぶやきならあると思うけど)
「大して中身がなくても、一定の人に反感を買う」発言こそが炎上技の要だ。それは、プロレスにおけるヒールの役作りとも同じこと。
しかし、著作を読むとそれなりに面白いところもあるし、一定の教養がありそうな人が、どうしてこうまでしてテレビに出ては、自分に放火しているのか。その辺のことは本当に不思議だ。
もっとも、テレビのコメンテーターたちの役目は、「盆踊り」のようなものだと思う。みんなで、一定のリズムで踊りながら、適度に茶々を入れる。あまり単調だとつまらないから、ちょっとボケ役もいる。東京音頭が鳴ってるのに、炭坑節を踊って突っ込まれるような感じだろうか。
彼の場合、それじゃ飽き足らないのでダンスを踊って見せているのかもしれない。もちろん、テレビという枠組みの中ではそういう役目も必要だ。 >> 古市憲寿氏の炎上社会学。の続きを読む