会社を辞めて10年以上が経つが、夜に仕事はしないし、平日の外食は週2回程度なので、結構家で食事をしている。ところがゴールデンタイムのプログラムは、殆ど見る気がしない。結局、録画したものを見ることになるのだが民放だと「タモリ倶楽部」と「YOUは何しに日本へ?」くらいで、あとはNHKになる。
BS世界のドキュメンタリーなどは結構見ごたえがあるのだが、食事時に「サイゴン陥落」とか「独裁者スターリン」というのもそうそう気が進まないので、「サラメシ」「妄想ニホン料理」「世界入りにくい居酒屋」「キッチンが走る」など、気がつくと「NHK×食」がやたらと多い。
NHKが「食」が得意というより、民放だと「店紹介」以外の企画が殆ど出て来ないというわけで、それもどうかと思うけど、中でも「サラメシ」っていろいろと今の世の中を映し出している気がする。
「サラリーマンのヒルメシ」がテーマで、いろんな職場を取材する。ホテルや空港などちょっと特殊な職場の裏側もあれば、レタス農家や町工場など、いわゆるサラリーマンとは少し異なるときもあるが、それはそれで面白い。
典型的な外回り営業に密着することもあれば、若い企業で「月1回は持ち寄りランチ」みたいな職場の紹介もある。
でも、この番組、前向きのようでいて、どこか後ろ向きだ。
もちろん、「ランチでパワー」がよくわかるし、出てくる人は元気で職場は明るい。ただし、実際の職場がこんなに楽しそうで元気かというと、実際はそんなところばかりではないだろう。
「いま」を取材しているようだけど、映し出される空気感はどこか昭和だ。 >> 後ろ向きのまま前進~昭和が漂う「サラメシ」の空気感。の続きを読む