というわけで、amazonのfireTVから派生して、ベルリン・フィルのデジタルコンサートホールにはまりかけて、とりあえず7日間メンバーになった翌日、いきなり不具合が起きた。
アプリケーションが立ち上がらないのだ。
メッセージは「原因不明のエラーです」とか、エラーコードとともに日本語ででるだけ。
そして、ウェブサイトに行くと問い合わせも、ヘルプもある。よし!と思ったらヘルプは英語とドイツ語。しかも、エラーコードなどで検索してもわからず。
「お問い合わせ」という日本語をクリックすると、ポップアップで出てきたのは” How can we help you?”という英語。つまり、ここから先は英語で問い合わせるしかない。ちょうど15時過ぎで向こうでは7時くらいだった。
「アプリ動かんのだけど、助けて」というような内容で、エラーコードの番号と一緒にメールして、あまり期待せずにいたら結構すぐに返信が来た。どうやらベルリンのスタッフが、出社してすぐチェックしてくれたんだろうか。現地時間で10時くらい。開けてみると、Baderさんという人からのメールだ。
遠くからの返信なので、妙にうれしい。そして、文面がテキパキしている。
「報告してくれた件、大変申し訳ない」という感じで始まるのは、まあ普通だが
“Our IT department is working with high priority on this, we will try to find a solution as soon as possible.”
「うちのITチームが最優先でやってて、できるだけ早く解決策探すよう頑張るぜ!」
って感じなのかな。
日本のこの手のサポートも悪くはないけど、なんか微妙に雰囲気が違う。「まことに申し訳ございません。承った件、ただいま状況を確認しております」という感じで、high priorityとかas soon as possible とか後で言質をとられそうなことは言わないんじゃないだろうか。
もっとも、問い合わせた時点で不具合は確認されて対策も見えていたという可能性もあるし、この文面もマニュアルかもしれない。
でも、わずか3時間でベルリンから返信が来て、こういう文面だとなんか嬉しいものだ。しかも2日間のクーポンコードもついて来ている。
最後には、「ほかにも何かあったらためらわずにメールして」(Don’t hesitate)、となんだか頼りになるわけだった。
なんか日本の敬語もよしあしで、「おもてなしと慇懃無礼は紙一重」と感じたりする。
というわけで、いろんな意味でベルリンフィルは改めてすごいなと思い、1年分の会費を払ってしまった。この対応をみても、ベルリン・フィルのメディア改革の取り組みは本気だと思うし、それだけ危機感があるのだろう。
それにしても、このアーカイブは飽きない。たとえば、クラシックに興味を持ち始めた子どものいる家庭なら、この会員になって好きな曲を聴かせるのが一番かも。
瞑目のカラヤン、自在のアバド、顔芸のラトル、そして一流の客演。アプリが使えるテレビも多いし、一度覗くと楽しいと思うよ。