落語の小咄。与太郎に、こんな風に行って、ちょっとその場を離れた。
「ちょっと、俺のこの荷物見ておいてくれ」
で、帰ってみると荷物がない。
「ちゃんと、見てたのか?」
「うん。知らないオジサンが持ってた。ちゃんと見てたよ」
と、ここまでひどくはないけれど、会社勤めの中には「自分の仕事を限定したがる人」が多い。これは単に「余計なことをしたくない」ということもあるかもしれないが、「余計なことをすると叱られる」という面もある。
一方で、うまくいっている会社の話を聞くと、この辺りが違う。単に自分の仕事をやっているのではなく、最後まで「やり切る」人が多い。
製品の開発者がマーケティングなどの売り方まで考えていく。あるいは、営業が開発に提言して、最後まで伴走する。バイヤーが販促まで見通している。
ところが、往々にしてこれは領空侵犯となる。だからうまくいってる場合は、トップかそれに準じる人が、思い切ってキーマンに裁量権を与えて「やり切らせる」ことが多い。そうした企業では、オーナー経営だったり、そうでなくてもトップダウンが強いようだ。
対照的だが、やたらと「アサインメント(assignment)」という言葉を連発していたとある大手企業の部長がいた。「割り当て」ということだけど、何かにつけて、「それは君たちのアサインメントか?」と言う。つまり、っ込んだ提案に対して、やたらと警戒するのだ。 >> 「やる」と「やり切る」の違い。の続きを読む