2015年05月アーカイブ

子どもの頃から本を読むのが好きだったが、30歳を過ぎてからマーケティングや心理学の専門書を読む必要に迫られ、40で会社を辞めてからはいわゆるビジネス書を読む必要が出てくる。

ただし、それは必要な栄養をサプリメントで補うようなところがあって、やはり小説を読む楽しみは別格だ。

小説といっても、いろいろなカテゴリーがあるけれど、歳を重ねると読み方が変わる。というか、同じテキストを読んでもまったく異なる発見や感慨がある。ことに歴史小説は、以前にまして面白く読める。

「歳食うと歴史小説が好きになる」

これは、それなりの必然があるように思えてきた。最近では宮城谷昌光の古代中国を舞台にしたシリーズや、池波正太郎の真田太平記、さらに佐藤賢一のフランス革命と読み続けている。ちょうどルイ16世がヴァレンヌで引っかかったあたりだ。

歴史小説は、もちろん若い人だって女性だって読むけどオジサンが多いと思う。調べてみると、こんなデータもあって、想像通りだった。

で、自分が50歳を過ぎて、その理由が何となくわかるようになってきた。

まず、歴史小説の登場人物の行動が、いちいち「思い当たる」のだ。真田昌幸の振る舞いを読み、「ああ、そういえば」ととある現実の人を思い出す。ロベスピエールの理屈っぽい台詞から、また別の人を思い起こす。 >> 歴史小説読むのは50歳の頃からが、また面白い。の続きを読む



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週末に一人で信州・上州をクルマでまわった。帰路、草津に立ち寄って一風呂浴びてクルマを走らせていると、立て看板が目に入った。

「重監房資料館」(サイトはこちら

どちらかというと、花火大会などでの「臨時駐車場」のような風情の立て看板で、観光施設のような感じではない。カーナビの画面に目を向けると、ちょうど国立療養所の近くだ。ここにハンセン病患者のための療養所があることは知っていたが、「重監房」は知らなかった。ふと興味をおぼえて、国道から脇道へ入る。

しばらく砂利道を進むと、建物が目に飛び込んできた。まだ新しい。2014 年の開館のようで、ちょうど1年経ったようだ。

「重監房」とは、「特別病室」の別称だが、何も特別な治療をしていたわけではない。ある種の監獄のようなものであった。ハンセン病は隔離政策をとってきたため、各施設では脱走を試みたり反抗的な者も出てくる。そうした人を「厄介払い」するための監房だった。

その建物は戦後に取り壊されたが、高さ4.5mの壁に囲まれた絶望の部屋が館内に再現されている。ビデオを見て、再現された監房を歩き、発掘された遺品展示を見る。

重苦しい空間だが、行ってよかった。この施設は患者たちの運動もあり、国(厚生労働省)が建造・運営をしている。あまり広告するという性格のものではないだろうが、草津という有名観光地の近くでもあり、もっと知られてもいいところだと感じた。

そして、この資料館の隣の敷地は患者たちが暮らす平屋の赤い屋根の建物が並んでいる。 >> 草津・重監房というハンセン病の記憶。の続きを読む



まあ、その時期は会社によって違うけれど、今年の新入社員も配属されたんじゃないだろうか。「今年の新人のタイプは~」という記事もなくなって、まあ、あんなのは「今年のボージョレーヌーボー」と同じで、というかあれ以上に意味がないでしょ。

ブドウは気候で毎年変わるけれど、人の特性が毎年コロコロと変わるわけでもなし。まあ、それはいいとして。

職場にはいろんな人がいて、新人はもちろん若い社員はその「生態系」に溶け込むのに大なり小なり苦労する。肉食やら草食やら、いろんな人がいるわなんだけど、悩んじゃう若手の多くは「言葉」に引っかかってることが多い。

「こんなこと言われた」という言葉で、やる気になれば、鬱々としちゃうこともある。

意外かもしれないけど、「相手が傷つくかも」という覚悟で出された言葉は、結構後腐れがない。「オマエ、全然できてない!何、勉強してきたんだ」とか、大概それは事実なんで、反論しようもない。傷ついても治る傷だ。

ややこしいのは、先輩が「俺が上位だ」「私が先輩よ」ということを知らしめようする人たちかな。流行り言葉にもなった「マウンティング」みたいなの。

そんな人たちが使いたがる妙な表現がある。

「オマエ、あれ評判悪いよ」

という感じの言葉。「あのやり方は、よくないよ」と言わない。「評判悪いよ」と言う。いるんだよ、たまに。 >> 「オマエ評判悪いよ」とかいう先輩社員は、ダメだとおもうわけ。の続きを読む



今日はメディアとの「つき合い方」について、具体的にケースを見ているわけだけど、さっきの「8.6秒バズーカ」などを見ていると、ネットの情報も相当危ういものが、したり顔で飛び交ってることがわかると思います。

では、テレビはどうか?ということで、これもちょうど昨日のケースなんだけど見ておきましょう。

TBSの番組で、いろんなランキングを分析していているものがあって、僕はたまたま見たんだけど、昨夜は「インスタントラーメン一番食べる町」ということでした。見た人いる?(教室内ではゼロ)。これは総務省の家計調査をもとにして、取材をしているんだけど、インスタントラーメンの1番は「青森市」でした。

ちょっと、理由を考えてみてください…「寒い?」「面倒くさい?」なるほど、番組の取材から出てきたのは「塩味の強いものが好き」「B級グルメが多い」「面倒くさがり」の3つからでは?と言ってました。寒さも関係しているみたいだね。

で、皆さんこのことを聞いてどう思う?青森の人について気になりませんか?

インスタントラーメンだけではないけれど、「塩気を好んで面倒くさがり」って、あまり健康的ではないでしょ。一応番組でも「肥満率が高い」ということは言ってました。

ただし、この番組ではそれ以上は突っ込まない。「青森の人はインスタントラーメン好き」ということで、「ヘェ~」ということで、おしまいです。

さて、では実際に青森の人々の健康状況はどうなのか? >> 「青森はインスタントラーメン好き」とテレビでやっていたけど、その先を考えてみた?【講義覚え書き】の続きを読む