日本人はISの人質になった事件の時に、いわゆる「自己責任論」への是非が話題になった。
こういう局面で「自己責任」という言葉が出てくること自体、海外から見ると「なぜ?」と思う人も多いらしい。
ただし、「だから日本人は冷たい」というのもピンと来ない。むしろ、それは日本人の多くが受けてきた「躾」から生まれる価値観に関係していると思ってる。
それは「人に迷惑をかけてはいけません」というものだ。
この教えに立てば、紛争当事国に出かけるというのは「人に迷惑をかける」可能性は高いのだから、そういう教えを受けた人たちにとって「よりによって…」という心境になるのだろう。
で、この「人に迷惑をかけない」というのは、いろいろと日本人の行動特性に関係しているのかな、と最近思うことがある。
ビジネスで考えても、この教えが自然に浸透している文化というのは、第二次産業においては相性がいいだろう。生産現場というのは、時間を守り、それぞれが自分の仕事をきちんとおこなうことが求められる。
ただ、その一方でこの教えが強すぎると行動が束縛されるようにも思う。何か思い切った行動をしようとした時は、それなりに迷惑をかける。若手が上司に反抗すれば、間に入った先輩に迷惑がかかる。内定を断れば同じゼミの後輩たちに迷惑がかかる。
もう、心配したらキリがない >> そろそろ「人に迷惑をかけない」を疑ったらどうなんだろ。の続きを読む