2014年09月アーカイブ
入社2年目の頃だったか、先輩と飲んで築地の鮨屋に連れて行ってもらった。
ザワザワとして、普通に会社員がいるようなところだ。
僕は当時コピーライターで、結構遅い時間まで先輩と一緒に仕事をした後だった。
店に入ってほどなく、隣の席の妙な感じに気づいた。先輩が、僕と同じくらいの社員を説教している。しかも、一方的で相当にきつい。
言われている方は返す言葉もない。ボロボロになったボクサーを、足蹴にしているような陰湿な感じがあって、一体どんな会社なんだろうと思った。
すぐ近くの新聞社だった。今では殆ど見ないが、その頃は社名入り封筒を持っていることが結構多かったのですぐわかったのだ。
広告制作の現場も相当な徒弟制だったけれど、その説教ぶりはかなり印象深かった。学生時代、新聞業界にも関心はあったのだけれど、行かないでよかったなぁと感じたことを覚えている。
いま、朝日新聞が大揺れのようだが、僕はこの夜のことを思い出す。
この一カ月ほどの騒動については既にいろいろな人が論じている。僕が、見ていて気になるのは「どうして謝るのが下手なのか」ということだ。これが、問題をこじらせている。そして、そのことを考えた時、四半世紀前のことが頭をよぎる。 >> 新聞社はなぜ謝るのが下手なのか。の続きを読む