2013年10月アーカイブ

大学生など若い人がネットに過度に依存している「情報偏食」の話をすると、必ず疑問が聞かれる。
「じゃあ、マスメディアはバランスがいいんですか?」
これに対しては、「ジャンクフードより定食の方がいい」としかいいようがない。ただ、この定食もかなり癖が強くなっている。新聞も社によって、かなりスタンスが変わる。皆が同じよりはましかもしれないが、何かこう頑固というか極端な感じが強い。
新聞などはさまざまなカテゴリーのニュースを掲載しているという意味では、たしかにバランスのいい定食に見えるが、味つけや盛り付けは、それなりに偏っている。
僕はたまたま妙ないきさつから、高校生の頃からしばらくは家で3紙もとっていたし、その後もメディアに近い仕事していたので、癖は大体わかる。というか、新聞を若いころから読んでそれに対する批判も知っていれば、だいたいバイアスを自分なりに制御するだろう。
「ここの漬物は塩がきついから残す」「この揚げ物は全部食べると重すぎる」とかいうようにで食べる感じだ。
つまり、新聞の記事もすべて読み込むわけではないし、論説を鵜呑みにするわけでもない。
中には極端な味付けが癖になる人もいる。原子力発電関連の記事などが新聞によって極端になるのは、「もっと刺激がほしい」という客が一定数いるからだろう。まあ、その結果どうなるかはともかく。
一方で、ネットで好きな情報ばかり集めるのはジャンクフードみたいなものだ。米国にcomfort foodいう言葉があって「心地よい食べ物」なんだけど、これはホットドックやハンバーガなどを指す。日本だったら、それに加えてラーメンや牛丼だろうか。

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