2013年10月アーカイブ

先日、久しぶりにリアル書店に行った時のことを書いたら、昨日は神戸市内で中核書店が閉店したというニュースがあった。記事はこちらだが、ネットでも話題になっている。問題点はこちらの声の通りだろう。
記事の中で「ネットの”おすすめ機能”」が上がったことで、書店の優位性が脅かされたというが、僕はそうなのかな?と思う。
書店の、おすすめや分類も結構不思議なことになっているからだ。
先般、北斎関連の本を求めて大型書店に行った時、美術書のコーナーでは結局買わずに、一応歴史のコーナーへ行った。やはり芸術系の本は殆どなかったのだけど、久しぶりに歴史関連の棚を見ると、唸ってしまう。いや、あまりいい意味ではなく。
本棚には、いわゆる「仕切り板」がある。本の間に挟んでいる板で、メジャーな作家やテーマで分類される。
で、この書店は明治以降だと、まず「福沢諭吉」がドーン、とある。次はぐっと減って「後藤新平」が数冊。そして「北一輝」が3冊程度。作者名は他にはない。全体として荒涼としている。
かと思うと「戦争責任」という仕切り板もあるのだが、これも3冊くらい。書店の「思い入れ」というよりは「思いつき」にしか見えない。
そういえば、ネットでも同じだった。僕も「何でもamazon」というのもどうかと思って、一時期他のネットショップで買っていた。ところが、こちらには「スタッフのおすすめ」に合わせた作りになっていて、これがまた使いにくかったのだ。
本好きは、みな書店が好きだった。だから書店閉店は寂しくは思う。思うのだけれど、残念ながら、リアル書店の方が、どんどん遠くに行ってしまった。

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