2012年08月アーカイブ
ひと月ほど前、電通のイージス買収に絡んで「電博の終わり」というエントリーを書いて、facebookでいろいろコメントをいただいたりもした。
迂遠な表現もあって、わかりにくかったようにも思うけど、博報堂にとっては機会だと思っている。電通があのような路線に入るので、「電博」の呪縛から解けるように思ったからだ。
というのも、昨年とある機会に電通、博報堂、ADK(いずれも単体)のいわゆる「種目別売上」を調べた時に改めて驚いたからだ。このグラフ、「日本の広告費」とADKは2011年の1~12月、電通と博報堂は2011年4月~2012年3月なので時期はややずれるが、大勢を見るには問題ないだろう。
何と、三社とも測ったような、というか申し合わせかのような売上比率なのだ。日本の広告費全体に比べてテレビは突出して多く、インターネットは少ない。テレビは全体では30.2%だが、電通は46.9%、博報堂は47.2%、ADKは48.1%だ。そして、ネットは全体で14.1%なのに対して、電通も博報堂も4%台。意外かもしれないが、新聞の比率は全体より低い。
簡単にいうと、テレビからの収益は十分においしいし、大事にしたくなることがわかる。これは広告会社にとっての「黄金比」のようなものなのだろう。そして博報堂は「小さな電通」であり「大きなADK」というポジションになっている。