2012年02月アーカイブ

僕が会社を辞める前に考えたのは、「最低でも幾ら収入が必要か」ということだった。そこで、自分にとっての「ミニマム・ライフ」を設定することにした。そうなると、必然的に基本方針が決まり、まず心がけたのは「コストの最小化」だった。
幸いネットの時代だったので、オフィスを借りたり秘書を雇わなくても「店構え」を作ることはできる。だからホームページはそれなりに手をかけた。
一方で自宅は広くなかったので、客が来ることは想定できなかった。
今でもあるのだが、入社3年目の頃に買った小さな引き出し型のラックを使い、書き物ができるスペースだけこじ開けた。そして、打ち合わせはすべて外にすることにして、小さなPCとリュックを買い求めた。
ミーティングは同じ日に集中させて、空いた時間はカフェで原稿などを書く。クライアントの近くにある店には詳しくなって、どこにウォシュレットがあるかも把握した。
その後、越したので仕事スペースは改善されたが、今でもその基本スタイルは変わりない。
リュックもPCも同じものだ。デジカメやポインタをしまう場所も決まっている。
それは、「ノマド」的なのかもしれない。だが、その当時にそんな言葉はなかった。そして最近の議論を聞いていると、何か違う気がする。それは仕事のスタイルではなく、心持ちの問題なのだと思う。

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