2011年03月アーカイブ
明日から、多くの若い人たちが社会に出ていく。
自分が大学で教えたり、就職の世話をした者からは、あいさつのメールも来た。
卒業式もなく、また入社式すらなくなったという人もいるかもしれない。「運が悪い」と思った人もいるだろう。
単なる自粛ムードだけではない。エネルギー供給が不慮の事態となり、それはまた一時的なものではないことがわかっている。いま、日本は本当に重苦しい。「なぜこんな時に社会人に」と感じることもあるはずだ。でも、人間は自分の生きる時代を選ぶことはできない。
2011年の春に社会に出ていくことには、きっと大きくて重い意味がある。その意味は、まだ誰にもわからない。しかし、「どんな意味があるのか」を決めるのは、新人一人ひとりだ。
明日社会に出る人々は、同期の仲間たちと、たくさんたくさん話をしてほしい。将来の不安を分かち合ってもいいし、夢を語ってもいい。大人たちのダメなところを罵ってもいい。
今年の新人は、かつてないほど色々なことを考えて、語り合うだろう。その語り合いの中から、きっとエネルギーが生まれてくると信じている。
2001年の春、社会に出た。それは、将来みんなの誇りになることだろう。
健闘を心から祈っている。