SF作家のジェームス・P・ホーガンが亡くなったというニュースの見出しを見た時、「まあ、そういう歳だからな」と勝手に思っていた。むしろ、「まだ存命だったんだ」という気持ちだったほどだ。
記事を見て驚いた。まだ69歳だったのだ。
代表作「星を継ぐもの」は1977年の作だという。30代半ばであれだけの作を書くということ自体は、別に驚くことではないと思うのだが、なぜかもっと昔の大家の作品という感覚があったのだ。ストーリーが骨太でロジカル。かつ登場人物に落ち着きがあるので、僕が勝手に思い込んでいたのだろう。
ホーガンは続く「ガニメデ星の優しい巨人」「巨人たちの星」などを一気に読んだ。SF独特の大胆な設定が、最終的にカチリと収まる。破天荒ではないけれど、読後に「希望」を感じる。とても優れた小説だと思う。
この夏休みに再読してみようかな。