「顔を見ればわかる」という本があった。とある脚本家の書いた「顔」評論で、政治家から芸能人まで「顔」を批評して言いたい放題の本だった。
かなり、乱暴な評論だったけれどそれなりに妙な納得性があったりした。
顔についていうと、これは結構重要じゃないかと思うことがある。
よく大学生に「採用面接でどこを見るか」と聞かれるが、僕の場合はまず「顔」である。
これはキャリア関連の仕事をしている人でそう考えている人は結構多い。
もっとも言うか言わないかは別である。現役の人事が口にしたら、まあ問題にはなるだろう。
ここで言う「顔」というのは、最初の会った時に「負けない」ような強さを持っているかどうかということである。もちろん「眼」の比重は高いけれど、単に面接官にガン飛ばしてもどうにもならない。
顔全体に「強さ」「自信」といったものが漂っているかを、気にするのだ。
で、そういう面から見ると、近頃見た「最低の顔集団」は、相撲協会の人々である。
今の理事長も、その前だって現役の時はもっとマトモな顔をしていた。ところが、記者会見で見る顔はひどい。追いつめられての会見だからではなく、実は平時から結構ダメな顔だと思う。
他の理事もひどい。目が定まっていない、泣きそう、あるいは逆に睨んでいる。
暴力団がらみで降格された親方に至っては、しゃべりも含めて問題外の外、といった感じだった。
僕が興味を持つのは、いろんなスポーツの中でこれほど「現役と引退後」の顔の落差が激しいのが他にはないということだ。
2010年06月アーカイブ