これは、「50代からの働き方」とかいうお題ではなく、最近感じる備忘録のようなもの。
自分で仕事を始めたのが40歳で、先般10年経った。考えるのは、次の10年だ。ところが、これがなかなかに悩ましい。ちょっと前に書いたけれど、「10年後はまだ50」と、「10年後はもう60」という差は結構大きい。
そもそも、50代というのは相当ややこしい年代なのだ。
ちょうど先般発表された、内閣府の「国民生活に関する世論調査」では、毎年「日常生活での悩みと不安」を聞いている。大体、2:1で「悩みや不安がある」人の方が多いのだけど、1990年頃は1:1だった。その後、どんどん増加している。
そして、今回もピークは50代だ。これは、遡れる範囲で数字を見られる1999年でも同じなので、世代の問題ではないと思う。
他の調査でも、50代というのは幸福感が薄かったりする。
社会的には、十二分に大人だ。50代以降で子ども扱いされたければ、政界入りするくらいだったけど、そこでも段々と若返っている。40代までは「何をすべきか」ということ書かれている本があって、定年後の人々へのアドバイス本もあるが、50代対象は少ない。
つまり「自分で考えろ」ということなんだろうけど、そうそう簡単ではない。
仕事においては、大体見通しがついてくる。ボードメンバーになるのはごく一部だ。そうなると、現在それなりのポジションにいたとしても、そろそろ「身の処し方」は考えるだろう。既にマイペースを決め込む人もいる。
とはいえ、そうそう引退できる感じでもない。漠とした不安はあるが、結局は「自分で考えろ」になる。
自分自身の仕事や健康の問題もあるが、一方で親の年齢も大きな要素だ。同年代で話していると、既に親を送っている者が多い。このあたりも、40歳とは全く異なる意識の遠因だろう。両親とも、いう人は少ないが次の10年の間に介護の問題が出てくる確率は高い。
このあたりも先の調査に出てきていて、女性への負担が相当高い。
既に50代をのりこえた人に尋ねようかとも思ったけど、自分たちの世代は、年金受給年齢も違う。2歳くらい上から、65歳まで何もなしなので、65ないしはそれ以上働くかもしれない。そうなると、ロールモデルはいないことにも気づく。
そういうわけで、自分にとっても、あるいは世の中にとっても「50代ってどうなんだろ」というのは、最近の関心事なのだ。
じゃあ、どうするか?それがわかれば、本にでもするけど、50になって1年も経っていないのに、わかるわけもなし。まあ、データだけを見ていると、50代は相当「ろくでもない」感じだ。こればっかりは、覚悟を決めなきゃいけない。ただ、あのCMではないけれど、「ろくでもない、素晴らしき世界」になれれば、まだいいんだろう。
ちなみに、50歳になってからやってみたこと。
まず、「糠漬けをつくる」「本を2000冊ほど処分する」「姿勢矯正のためのパーソナルトレーニングを受ける」
この件は、また追々考えてみようと思っている。