2月のとある平日に、東京ディズニーランドに行った。10年ぶりくらいだと思う。
人に話すと「姪っ子と行ったの?」とか言われたりする。つまり、意外に思われるようだ。
この日は妻と行ったのだが、以前はもっとよく行っていた。休日は嫌なので、平日に有休をとっていく。会社員時代は決算直前に休んで、ウェスタンランドの岩陰の公衆電話で請求の件で電話していたりしたこともあった。
今さら謝っても仕方ないが、ホント申し訳ない。
よせばいいのに、朝の開演前から並んで花火まで見ていた。ほぼ12時間である。ファストパスを使って、人気のアトラクションにはすべて乗れたし、スターツアーズは二度体験してダースベーダーも拝めた。さすがに疲れて、「年寄の冷や水」という言葉を初めて実感した。
ところで、この写真は1996年に蒸気船マーク・トウェイン号を操縦した時の証明書だ。その頃は、待ち合わせ場所で「操縦したいんですけど」というと上階の「操舵室」に案内されて、こういう証明書をもらえたのだ。上がれるのは一回に一組である。
運転室に入って「さあ、ぶつかんないようにしてください」と言われながら舵輪を回すのは貴重な体験だったが、カメラをクルマに忘れてディズニーのキャストに「エ~!?それはないでしょ」となじられるという、さらに貴重な体験もした。
ちなみに、このサービスは今はない。そりゃ、そうだ。僕はどこで聞いたか覚えてないが、当時は結構知らない人も多かっただろう。だから、すぐに乗れた。ただ、今はネットがあるから、こういう「裏技」はすぐに広まる。というか、そういうのばかり集めたページも、もちろんある。
身長制限でアトラクションに乗れない子供に発行されるファストパスも、今はない。これはオークションに出されてしまったことが原因と言われている。
パレードにおけるトラブルも、マークトウェイン号の下のレールも、全部ネットに載っている。
ネットの時代に夢の国であり続けることは難しいとは思うんだけど、一日いて思ったのはでも結局関係ないんだな、ということだった。一歩中に入れば、そこはやっぱりディズニーの世界だ。ふと気づいたんだけど、ディズニーで並んでいる時にスマホいじってる人って少ない。みんな、無意識に外界を遮断している気がする。
あと、思ったのは「米国のコンセプト+日本の現場」というのは最強なんじゃないか?ということ。そういう意味でTDRは、世界最強なのかもしれない。
そもそもディズニーに来ている人は、ディズニーが好きだし、中で働いている人もディズニーが好きで、つまりみんなが「全部OK!」と感じてる時空間は、やっぱりいいなと。
だから、その後で「なぜヤンキーはディズニー好きなのか」とか理屈つけちゃう人の記事を読むと「ああ、何だかインテリであり続けるのも大変だな」とも思うのだった。